個人事業主として最大のピンチに直面した私を救ってくれたのが「ファクタリング」というサービスでした。翻訳の仕事は、クライアントとの信頼関係と納期厳守が命。しかし、資金繰りが滞ると、新しい案件を受けられないばかりか、生活そのものが脅かされます。
メインクライアントである出版社から、70万円の翻訳案件の売掛金が、予定の4月20日ではなく、5月末にずれ込むと連絡が来たのです。実は、翌週が確定申告の納税期限で、40万円の税金と、翻訳ソフトの年間ライセンス料20万円の支払いが迫っていました。私の口座には10万円ほどしかなく、到底足りない。クライアントは信頼できる企業で、遅延は初めてだったのですが、だからこそ焦りが止まりませんでした。納税を延滞すると信用に傷がつくし、ソフトが使えなくなると仕事自体がストップしてしまう。どうしようかと途方に暮れました。
最初は、銀行のビジネスローンを検討しましたが、個人事業主だと審査に時間がかかると言われ、断念。知り合いのフリーランサーに相談すると、「ファクタリングなら即日で資金調達できるよ」と教えてくれました。ファクタリング?聞いたことはあったけど、詳しくは知らない。急いでネットで調べると、売掛金をファクタリング会社に売却して、支払い期日前に現金化するサービスで、最短数時間で入金されるらしい。翻訳の仕事は支払いサイトが長い案件も多いから、これは救世主かもしれない!と希望が湧いてきました。その日の夜、口コミや手数料を比較して、信頼できそうなファクタリング会社を絞り込みました。
落ち着いてコーヒーを飲みながら、オンライン完結のファクタリング会社を3社ピックアップ。必要書類が請求書と通帳のコピーだけで、債権譲渡登記が不要なサービスに絞りました。個人事業主は書類準備に時間を取られると仕事が滞るので、このシンプルさがありがたかったです。選んだのは、審査通過率90%以上で、最短1時間入金を謳う会社。午前9時半、翻訳の合間に申し込みフォームに情報を入力。出版社の請求書をPDFでアップロードし、口座情報を登録しました。送信ボタンを押した瞬間、「これでなんとかなるかな」とドキドキ。まるで大事な翻訳原稿を納品するような緊張感でした。
申し込みから10分ほどで、担当者から電話が。「売掛金の内容とクライアントの確認です」と、簡単なヒアリング。クライアントは大手出版社で信用力があるので、審査はスムーズに進むはず、と祈るような気持ちでした。結果は1時間以内に連絡してくれるとのこと。待っている間、翻訳の仕事を進めようとしたけど、気になって手が止まる。ファクタリングについてもっと調べてみると、融資じゃないから借金にならないし、信用情報にも影響しない。
使ってみて、ファクタリングの威力に感動しました。個人事業主におすすめのファクタリングは、オンラインで完結して審査が早いサービス。翻訳みたいに納期が厳しい仕事には、こんなスピーティーなツールがぴったり。午前中に申し込んだのも正解だったみたい。後で知ったけど、午後遅くの申し込みだと、銀行の営業時間で入金が翌日になることもあるそうです。今回の資金で、納税とソフトの更新をクリアできただけでなく、気持ちに余裕が生まれて、新しい案件の提案にも積極的になれました。
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